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Le passé amène l'avenir・1

  • 執筆者の写真: Ryoko K.
    Ryoko K.
  • 2017年6月17日
  • 読了時間: 3分

私が作曲を志すに至った経緯を振り返ってみようかと思います。

自分のプライベートをブログという場であれこれ書くのは、私にとっては気恥ずかしいことなのですが、人に見せるというよりは、自分で自分の足跡を振り返ってみたいというのが、正直な気持ちです。

ご興味がなければ、どうぞスルーしちゃってください(笑)。

ずっとピアノをやっていて、音楽高校へ入学したものの、実を言うと自分が音楽を好きだという自覚はありませんでした。

クラシック音楽という世界に息苦しさを覚えてもいたし、周りには素晴らしい才能を持った級友たちがひしめいている。

その中にあって、自分は何をしたいのか皆目見当もつかない高校生でした。

そんななので、やるべきことはやって成績は保っているけれど、気持ちが荒れている状態が長く続いていました。

それでも灰色な高校生活をなんとかやり過ごし、とりあえずはピアノで音大まで進んだ私。

でも実際は、音大でも何を目的にしていけばいいのか分からない状態でした。

常に目的を設定してそこを目指す生活だったために、大学での目標がない状態に気持ちがなんとも宙ぶらりんでした。

そろそろ教職課程に本腰を入れなければいけないという時期にさしかかったものの、自分の経験から「学校の先生」にだけは絶対ならない・なりたくないという思いがありました。

教職を取るのは、親の希望でもあり、学生全体的に当然のことで、保険のようなものでした。

そんな時に、ある大物演出家が主催される演劇セミナーに参加する機会を得ました。

一応書類審査に通過しての参加だったので、新しい世界が開けるのではないかと期待して参加した初日。

それが私の人生の分岐点の一つとなりました。

信じられないことに、お芝居の講義がえらくつまらなかったんです(笑)。

すでにミュージカルに熱狂していた私は、「お芝居てどんなものなのかな?」と期待に胸を膨らませてそこにいたのですが、なんともまぁ退屈で退屈で・・・。

そんな中で、不意にチャイコフスキーの音楽が、演出として流れてきたのですが、その瞬間の昂揚感といったら!

枯れていた花が水を貰ったと言わんばかりに、死にそうだった心が生き返ったんです。

そして、その瞬間悟ったんです。

「私が好きなのは、芝居でもミュージカルでもない!音楽なんだ!!」と。

3日間の集中セミナーでしたが、初日でそのことを痛感した私は、実に晴れ晴れとした気持ちでスタジオを後にし、以降セミナーには参加しませんでした。

朝スタジオに向かった時には豪雨だったのが、その帰りにはあがっていて、とても青い空を見上げたのを、今でも鮮明に覚えています。

(無料写真素材:PAKUTASO様)

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